最近のニュースから拾った話題ですが、facebook が GIPHY という映像サービスの事業を買収しました。
次の通り、facebook が発表しています。
(May 15, 2020)
GIPHY, a leader in visual expression and creation, is joining the Facebook company today as part of the Instagram team.
(2020年5月15日)
「ビジュアル表現やクリエイションのリーダー、GIPHYが、本日、Facebookのインスタグラムチームの一員として参加することになりました。」
ちなみに、GIPHY(ギッフィーと発音する)は2013年創業のニューヨークに本拠を置く非公開企業で、ユーザーが自作のGIFアニメを投稿したり、投稿されたGIFアニメを検索して自分のSNS投稿などに入れたりできるサービスを提供しています。
本日のテーマは、冒頭の英文で使われている part について、この part という語には a (定冠詞)がつくか、つかないかです。
part は「~の一部」という意味ですから、一見すると a part of ~ という使い方が自然のように思えます。
しかし冒頭の英文の例では、as part of the Instagram team となっており、a はついていません。
別の例を挙げましょう。
I really need someone who can travel as part of this position.
「この役職の一部として出張ができる人が本当に欲しいのです。」
この英文は TOEIC の問題集からピックアップしたものですが、ここでも part には a がついていません。
それでは、part は常に a がつかない、数えられない名詞なのでしょうか。
次の文例を見てください。
- That is part of the problem.
「それがその問題の一部です」・・・・・【aが付かない】 - This is only a small part of the problem.
「これはその問題のごく一部でしかありません」・・・・・【aが付く】
あれ、ほとんど同じ表現であるにもかかわらず、1の文には a がつかないで、2の文には a がついています。
ここから、わかることを次のようにまとめてみました。
・基本的に part 単独で使われるときには、a はつかない。
・但し、形容詞で修飾される場合は a がつく。
なぜこうなるのでしょうか。筆者は次のような理由に基づくと推論します。
part 単独で使われた場合、part of A は、A の一部ではあるけれど、A と渾然一体の一部であり、具体的な部分として認識されない。それが、small part of A となった場合は、にわかに具体的な一部分として認識される、そのようなときには a がつくのです。
英語では、同じ名詞であっても、数えられる(可算名詞)ときと、数えられない(不可算名詞)ときがあります。その違いは、同じ名詞でも具体的なイメージとして認識される使い方をされた場合には可算名詞となり、抽象的なイメージの場合には不可算名詞になることにあるようです。この話は奥が深いので、またの機会にお話ししたいと思います。
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