「朝はご飯ですか、トーストですか」と二者択一で聞かれるほど、トーストは日本人の生活に溶け込んでいます。子供の頃家にあったパンを入れて押し下げる旧式のトースターから醸し出される、食パンが焼き上がる匂いが好きでした。
ところで、乾杯のこともトーストと言います。例えば次のような表現があります。
drink a toast 乾杯する
propose a toast 乾杯の音頭をとる
Toast! 乾杯!
一方で乾杯でよく使われるかけ声は Cheers! です。使う場面も少なくないでしょう。ところで、先日お世話した英国人大学教授は、「ありがとう」の代わりに Cheers を連発していました。英国では軽いサンキューを意味します。
cheer は「喝采」の意味で、チアガールはここから来ていますね。Cheer up! と言えば「元気を出せよ」という励ましになります。
さて、なぜ食べるトーストと乾杯のトーストが同じ言葉なのかですが、むかし飲み物にクルトン(こがしたパンのかけら)を入れて乾杯したことから、乾杯のこともトーストと言うようになったとのことです。
注意するべきは、乾杯は drink a toast と言うように数えられる名詞ですが、パンを焼くトーストは数えられない名詞なので、例えば a piece of buttered toast (バター付きのトースト一枚)という風に言います。
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