Around the World in Eighty Days 「八十日間世界一周」

フランスの作家、ジュール・ヴェルヌの作品。80日間で世界一周をしてロンドンに帰ってくることができるか、2万ポンドの賭けをめぐっての波瀾万丈の物語です。

この物語の今日的意義はなんでしょうか。それは、この本が刊行された1872年には80日などという「短期間」で世界一周をすることなど不可能に近い、同時に経済的な意味においても到底無理だったという過去に対する想像力かもしれません。

いかに文明は急速に発達したか。世界は狭く、近くなり、はやく行けるようになったか。ただ逆に言えば、それだけ旅は出来合いのものになり、人の感性や精神は退廃させられたのかもしれないとの思いに至ります。

It goes without saying that not everything goes to plan. There are delays and inconveniences, they have to survive storms and kidnapping and ambushes, they have at points to travel by elephant, sailboat, and sledge.

<いうまでもなくすべてが予定通りにいくわけがない。遅延や不祥事やらが続く。大嵐や、誘拐や、待ち伏せから生還を果たす。あるときは象に乗って、ある時は帆船やはたまたそりに乗って進むわけだ。>

 

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