Rudyard Kipling  ラドヤード・キップリング(1865-1936)

英国の作家・詩人のキプリングについて学びました。

この作家について特徴的なことは、インドと英国の二重のアイデンティティに苦しんだことです。幼少期をインドで過ごし、両親からアングロ・インディアンとして育てられました。両親から離れ英国で学校に通ったとき預け先で精神的虐待に近い待遇にも合ったとのことです。

そんな苦痛の時代を経てボンベイに戻った時、故郷に帰った安息を味わい、それからはインドで生き生きとした活動を開始します。彼の文学には、そのような複雑な生い立ちが大きな影響を与えているのかも知れません。

41歳でノーベル文学賞をとります。しかし絶賛された一方で、のちにイギリスの帝国主義とそれに付随する人種差別の権化との批判をも浴びました。

狼に育てられた少年、モーグリの物語、「ジャングルブック」の作者としても彼は有名です。

以下は彼の詩から。

Oh, East is East, and West is West, 
And never the twain shall meet, 
Till earth and sky stand presently
At God’s great judgment seat.

東は東 西は西
その二つの世界は合いまみえることはない
地上と空が並んで立つ
神の偉大な審判が下されるときまで

But there is neither East nor West, 
Border, nor Breed, nor birth, 
When two strong men stand face to face, 
tho’they come from the ends of the earth!

しかし東も西もない
国境も、血も、出自もないのだ
二人の屈強な男が合いまみえるときには
たとへ彼らが世界の果てからやって来ようとも

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