その37からの続きです。それでは、次の文章を英語にしてください。

◎昨日、財布を盗まれた。

その37の文例 She’s got her hair cut. では、get を使いましたが、一般的には have が使われます。それでは、答を。

回答

I had my wallet stolen yesterday.

この語順は、英語が近代化を遂げる中で、定着したものと考えられます。日本語をそのまま逐語訳すると、My wallet was stolen yesterday. となりますが、ここには、主体としての自分の存在が言い表せていません。また、I was stolen という言い方では「自分が盗まれた」ことになり使えませんし、これだと財布(客体)も見えません。

以前、英文を書くときに、まず主語を考えて、動詞とそれに合う目的語を決めると述べました。英語の論理に従えば、この場面では、なによりも財布を持っていた主体である自分こそが主語にならなければなりません。

その上で、自分が~した(S+V)という根幹と、財布が盗まれた(my wallet was stolen)という修飾を合体させて、このような表現が完成したのだと推定します。

この表現により、自分(主体)、財布(客体)の関係、誰かによって盗まれたという事実が、見事なまでに客観的に叙述されることになります。

なお、この例文は、文型としては S+V+O+C(主語+動詞+目的語+補語)になります。

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