誰もが口ずさむことができるビートルズの名曲、Yesterday には思わず人に話したくなる秘話がありました。今日はそんなお話です。

禁じ手ではありますが、まず初めにその秘密を言ってしまいます。でももうひとつの秘密をとっておきますから最後まで読んでくださいね。

・この歌のメロディーはポールが見た夢の中にでてきました。
・1小節目の歌詞はイエスタデイ~ではなくて、当初はスクランブル・エッグでした。
・彼は自分がつくった歌とは思わず、誰が作った曲かを他の人に訊きました。
・皆が初めて聴くと言うので、世の中に出ていないメロディーだと彼は覚ったのです。
・ポールはしばらく放っておいた曲に、Yesterday の歌詞を付けました。
・恋人に去られた男心を歌った詩だと誰もが思っていますが、実は彼が14才の時に死に別れた母を歌っているのです。

Did you know that Yesterday, a familiar Beatles’ song, was created because of Paul McCartney’s dream? 

One day Paul heard a nice melody in his dream. After he woke up, he remembered it in his mind. He tried to play the tune on the piano and found it was absolutely perfect.Yesterday’s Dream より)

<ビートルズの名曲イエスタデイがポール・マッカートニーの夢から生まれたって知ってましたか。ある日彼は夢で素敵なメロディーを聞きます。起きてすぐに覚えているままにピアノで弾いてその曲が完璧なことが分かりました。>

The title was also “Scrambled Eggs”. Afterwards he thought the lyrics didn’t fit the beautiful melody and rewrote them as we know them now. Those who listened to the lyrics might think it describes a man who misses his lover after she leaves him. However, Paul said later that the song was about his mother, who died of breast cancer when he was fourteen years old.

<曲のタイトルはスクランブル・エッグでした。でもあとになって美しいメロディーに相応しくないと考え、ポールは現在皆が知っている歌詞に書き換えました。これを聴く人は男の元を去った恋人に想いを寄せた歌だと考えるでしょう。しかし彼は後に言っています。これは彼が14才の時に乳がんで亡くなった母親のことを歌ったのだと。>

最後にもうひとつの秘密をお教えします。これは僕がずっと前から知っていた事実ですが、意外と知られていません。

それは何か。この曲の主テーマが7小節で構成されていることです。主テーマはAメロと言われることもあります。通常の4拍子の曲の場合、8小節で構成するのが普通ですが、この曲は7小節なのです。

どういうことかというと、次を小節毎に歌ってみてください。

1. Yesterday 
2. All my troubles seemed so 
3. far away 
4. Now it looks as though 
5. here to stay 
6. Oh I believe in 
7. Yesterday 


と来て、次の Suddenly は次の2周目(A
メロに対してBメロに当たる)の1小節目になるということです。

でもまったく違和感を感じさせず、曲はあまりにも自然に流れていきます。これは、夢の中でつくられた曲だからでしょうか。

YouTubeから拾ったポールの弾き語りをお聴きください。ギターの調弦を一音下げた上で、Gコードの開放弦で演奏しています。これにより曲としてのキーは F になっています。なぜこんな面倒くさいことをしたのでしょうか。これまた謎ですが、独特の指のピッキングスタイルと開放弦の音の柔らかい響きがマッチして最高の演奏になっています。

4+