数字にまつわる面白い表現を紹介しましょう。
日本語で「十中八九」と言えば、「ほとんど確実である」という意味ですね。
これを英語でなんと言ったら良いでしょうか。それでは問題です。
◎彼は十中八九その試合に勝つだろう。
はい、答です。
◎Ten to one he will win the game.
この ten to one がなぜ十中八九になるのか不思議ではありませんか。こういうところが発想は同じであっても日英で表現がちょうど真逆に思える、興味深いところです。英語表現を表面だけ見ると、「10の内1つしかない」ような印象を受けます。
日本語では、「10の内、8か9の確率で確かである」という考えから「十中八九」の表現ができたことは想像に難くないですね。
一方、この英語表現 Ten to one は、「10対1で」という発想から来ているというのが筆者の想像です。つまり勝つ予想が10、負ける予想が1ということです。
なお、ここで注意しておくことがあります。例えば、次のような表現です。
Please come back here ten to one.
これは、「十中八九、ここに戻ってきてください」という意味でしょうか。
いいえ、これは「1時10分前にここに戻ってきてください」ということなのです。英国では1時10分前のことを ten minutes to one o’clock と言います。その省略形なのです。
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興味深い表現ですね。日本語との発想の違い。10勝って1負けと覚えたら忘れないフレーズになりました。
いつもありがとうございます。おなじ10を使うのですが、こちらは十中八九(十の内八か九)、あちらは10対1、違いが面白いです。ただいずれも、指が10本のせいか、10が基本になっています。
この違いは何に由来するのでしょうね?
その違いが何に由来するのかは分かりません。やはり発想の違いと言うことに行き着くのでしょうか。