次の日本文を英語にして下さい。

あなたによれば、これは真実ではない。

ここで前々回(その96)と同じように、この日本文をGoogle翻訳を使って日本語→英語の翻訳にかけてみました。

その結果が次の通りです。

According to you, this is not true.

さて、この英文でよろしいでしょうか。あなたの意見はどうですか。

実は、この英文には重大な欠陥があります。それはなんでしょうか。





はい、答です。

ここでは、According to you という言い方に問題があります。確かに「~によれば」は according to を使うのが定番です。

たとえば、最近のニュースでこんな使い方がされていました。

Coronavirus could survive on footwear, according to experts.
(専門家によれば、コロナウイルスは靴の底などに付着して生存している可能性がある。)

しかし、実はこの according to に続く言葉は、第三者(または文書など)でなければならず、話をしている当事者である「あなた」や「私」は通常使われない言葉なのです。つまり、例文では、according to you と言っていますが、これは不自然な言い方をしていることになります。

じゃあ、あなたや私を使いたいときにはどうすればよいでしょうか。簡単です。

単に、As you said, とか in my opinion とかを使えばよいのです。

As you said, this is not true.

今回は、「~によれば」を機械的に according to としてはいけない例を紹介しました。

前回に引き続き、Google 先生を信用しすぎてはいけないというお話でした。

 

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