前から気になっていた単語がありました。

inflammable です。

ご存知かもしれませんが、これと似た綴りの言葉が他にあります。flammable で、「可燃性の」「燃えやすい」という意味です。

さあ、勘の良い読者は当然、inflammable は「難燃性の」「燃えにくい」という意味だと思うことでしょう。例えば、incapablecapable (能力がある)の反対語ですからね。

これが違うのです。inflammableflammable と全く同じ意味で「可燃性の、燃えやすい」であり、反対語ではありません。これを知っていないと、燃えやすいものを燃えにくいと勘違いして、とんだ事故が起きかねません。

では、なぜこんなことになっているのでしょう。次の説明をインターネット上で見つけました。

inflammable は動詞 inflame (火を点ける、燃え上がらせる)から派生している。
inflamein- はラテン語から来ており、「~ならしめる」という接頭辞
・この in- は、encourage (勇気づける)、enable (可能ならしめる)で使われている接頭辞 en- と同じもの。
・しかし、inflammalbe を「難燃性の」と誤解する人が絶えなかった。
・そこで、1920年代にアメリカの全国火災防止協会が、アメリカ国民に対して flammalbe という言い方をするように提唱した。
・つまり、flammableinflammable より後に出来た言葉であり、そもそもが意味を間違えないようにしたためだった。
(ネタ元の英文、Why Do Flammable and Inflammable Mean the Same Thing?こちらから読むことが出来ます。)

以上から、この二つの言葉が一見反対のように見えて、実は全く同じ意味である理由がよくわかりました。

 

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