初対面の人につぎの意味のあいさつするとき、英語でなんと言いますか。
◎お会いできてうれしいです。
バカにしないで! という声が聞こえそうです。
「そんなの、Nice to meet you. に決まっている!」
その通りです。ほとんどの日本人が身につけている表現であり、おそらく中学英語でも一番初めに教わるのでないでしょうか。
はい、それでは、問題です。
その初対面の人と別れ際に次のように言いたいときはなんと言いますか。
◎お会いできてうれしかったです。
はい、答えをいいますよ。
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答えは、
◎Nice meeting you.
この表現、つまり出会った時には、Nice to meet you. と言い、別れ際には、Nice meeting you. というのは、決まり文句ですので、あれこれと難しいことは考えずにこの定番の表現を使えば間違いがありません。
それでは、同じ人と再び会ったときは、なんと言ったら良いですか。
そうです、Nice to see you again. と言えば良いのです。
初めて会うときは、meet を使い、2回目以降、相手を知っている時には see を使うのですね。
じゃあ、その人との別れ際にはなんと言ったらよいですか。
おしゃべりが楽しかったならば、Nice talking with you. と言ったらどうでしょうか。
さて、さて、今日の本題は、単なる決まり文句を覚えることではありません。
本題は、なぜ出会い頭には、Nice to meet you. と、to 不定詞を使い、別れ際には、Nice meeting you. と動詞の現在分詞(いわゆる ing を付けた形)を使っているのかを考察することにあります。
それでは、その理由を考えてみてください。
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その理由は、
◎一般に、to 不定詞の動詞(ここでは、Nice to meet you の to meet)は、これから起こることを示していること。一方で現在分詞の動詞(ここでは、Nice meeting you の meeting)は、すでに起こったことを示していること。以上が理由になります。
言い方を換えると、to 不定詞の動詞は未来を暗示している、現在分詞の動詞は過去を暗示しているということです。
(これについては、別途くわしくお話ししたいと思います。)
なお、冒頭の表現は、
It is nice to meet you. → Nice to meet you.
It was nice meeting you. → Nice meeting you.
が正式であり、それぞれ It is と It was が省略されて使われているのです。
ということで、今回は、to 不定詞と現在分詞の動詞が、それぞれ未来と過去を暗示しているというお話でした。
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