expect は「期待する」、expectation は「期待」と、ほとんど機械的に思い込んではいませんか。
気をつけてください。
多くの場合、expect には、日本語と同じニュアンスでの「期待する」という意味はありません。
但し、日本の辞書には「期待する」との訳語が書かれているものが多くあります。しかし、辞書が絶対的に正しいとは限りません。要すれば、日本語と英語がぴったりと100%重なることの方がすくないと思ってください。
それでは、expect をなぜ「期待する」と捉えてはいけないのでしょうか。
その答は?
なぜなら、日本語の「期待する」は、「あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること」という意味だからです。そこには、感情のたかぶりのようなものさえ感じられます。
一方、英語の expect にはそのような感情的なたかぶりはありません。
良いことでも、悪いことでも「なにかが起こることを予想する」という意味です。
つまり、強く望むような感情はなくて、ニュートラルな立場にあると思えばよいでしょう。
このように英語の単語の持つ本来的な意味をよくつかんで、日本語のニュアンスをもとにその語のイメージを決めつけないことが大切です。
expect (予想する)という意味での文例をいくつか挙げておきます。
- expect + 目的語 Don’t expect my help. (助けを当てにしてはいけませんよ。)
- expect + 不定詞(to do) I expect to go there tomorrow. (明日そこに行くつもりです。)
- expect + 人称代名詞 + to do I expect him to win the election. (彼は選挙に勝つと思う。)
- expect + that節 I expect that he will win the election. (彼は選挙に勝つと思う。)
さらに、expect には「予想する」の他に次の2つの重要な意味があります。
- 願う(要求する)
- 妊娠している
たとえば、1の文例としては次のようなものがあります。
I expect you guys here in 20 minutes.
(君たち、20分でここに戻ってくるように。)
I expect you to work harder.
(君たち、もっと一生懸命働かないとダメだよ。)
もうひとつ、2の意味では次のように、話し言葉の中でよく使われます。
I didn’t tell you but I’m expecting.
(言ってなかったけど、赤ちゃんができたの。)
She is an expecting mother.
(彼女は妊婦さんなんだ。)
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